プライベート・デット第2弾で12億円調達
――調達力高め拡大するヘッジニーズに対応、成長スピードを加速
電力卸売業のエナジーグリッド(本社:東京都中央区、代表取締役社長:城﨑洋平)は2022年9月、プライベート・デット(PD)により12億円の資金調達を実施しました。今回の資金調達は、2022年3月に実施したPDでの調達18億円に続く第2弾。電力価格の高騰を背景に、先物市場でのヘッジニーズが高まる中、当社は調達した資金を活用して拡大する新電力各社の需要に対応。成長スピードを加速し、日本の電力マーケットの安定化に寄与していきます。
当社事業の概況
2021年7月に設立した当社は、「電力と金融の融合で電力市場の安定化に寄与する」ミッションを掲げ、電力の卸取引に特化したビジネスを展開。2022年2月から小売電気事業者として本格的に事業を開始し、金融実務・リスク管理における厚いケイパビリティと、デリバティブを活用した他社にない商品の設計・開発力を強みに、新電力各社との取引を拡大させてきました。初年度から黒字決算を達成しており、当社事業は順調に推移しております。
今回の資金調達の背景
ロシアのウクライナ侵攻などの影響により、燃料価格の高騰や電力価格の上昇は依然として続いております。電力価格のボラティリティが高まっている状況にあって、“新電力各社が抱えるリスクをマネージする”当社が果たせる役割は当初の想定以上に大きくなっています。半面、電力の市場価格の上昇は当社の調達コストの増加にもつながっており、課題もあります。
今回の資金調達の目的は、新電力各社からの拡大する需要に十分にお応えするための調達資金の確保と、どのような取引形態や商談にも柔軟に対応していくための財務基盤の強化にあります。変化の波が押し寄せる電力マーケットの中で、より一層お客様の課題解決に寄与するソリューション提供を強化し、電力卸としての独自のポジションを確立。今後5年間で売上高1,500億円(取扱電力量約5,500GWh、想定単価30円/kWh)を目指す計画を加速していきます。
城﨑洋平/代表取締役社長兼CEO
変動の激しい電力マーケットが続く中、当社は他社にできない商品提供を可能にする中立的な独立系電力卸として、存在感を発揮できています。電力会社の皆様は、当社を単なるいちプレーヤーではなく、日本の電力業界が抱える課題解決に一緒に取り組めるパートナーとしてご期待いただいております。今回の資金調達はより多くの取引機会を確実に獲得していくためのもので、今後は一段と成長スピードを上げながら、電力業界での当社独自のポジションの確立を目指していきます。
佐々木誠/取締役副社長兼CFO
今回のプライベート・デット(PD)の引受先は、今年3月に実施した第1弾のPDに資金拠出していただいた既存の投資家の皆様です。当社が初年度から黒字決算を達成できたことに加え、今期の我々の事業実績に対して、投資家の皆様から高くご評価いただいており、それが今回の追加拠出につながりました。今後もマーケット環境や事業展開のタイミングを見ながらデット、エクイティでの調達を実施してまいります。